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2760M(硫黄岳)

山登り登山

硫黄岳山頂の絶壁
硫黄岳山頂の絶壁

全員が時計を忘れたのでアラーム無しで目覚めると、予測通り青空が広がり絶好のピクニック日和になっている。しかし、普段の疲れがよほど溜まっていたのか夜明け前に起きることができなかった。時計は大切だ。 日が出ているのに下に居るというのは失態だ。今日の日の出は05:07分、山頂までは2時間。3時前に出立していれば山頂で日の出を見ることができたかもしれないのに残念だ。

 

本沢温泉小屋
本沢温泉小屋

とりあえず、M氏に目を覚ましてもらわないとならないのでテントを叩いてみる。日頃の疲れがよほど溜まってるのか反応がない。日が昇ってしまってるとはいえ、都会ではまだ早朝のはず。こんな時間に無理矢理起床してもらうのは失礼かと考えあぐねていると、中からゴソゴソと音がして、日々の疲れがよほど溜まっていたのかM氏がとても不機嫌そうな顔を出す。

 

はやる気持ちを抑えて湯を沸かして朝食をとり、昨日と同じ道を登り返す。高所の気圧に身体が慣れたのか、朝方で気温が低いせいなのか、とても歩きやすい。

夏沢峠
夏沢峠

夏沢峠まで登ると昨日は見えなかった硫黄岳の頂上がはっきりと見える。

森林限界を越えるとM氏は「テンションが上がった」と宣言してやたらと歩行が速くなる。やはり稜線でしか生きられない男なのであろう。 森林限界から上は風が凄い。肌に風が当たり体温が奪われる。半袖では身体に悪いのでザックを置いて雨具を引っ張り出す。風に飛ばされないように注意しながら雨具を羽織る。

浮き石を踏まないように注意しながら目印のケルンを越えると次のケルンが見えて来る。なだらかな椀をふせたような傾斜なのでなかなか頂上が見えない。

硫黄岳の山頂
硫黄岳の山頂

硫黄岳の山頂は広く開けた場所で見晴らしが良い。

赤岳
赤岳方面

南の赤岳や横岳、北の天狗岳をはじめ、雲海から顔を出す遠景の巨峰を360度見渡すことができる。

硫黄岳山頂の360d度パノラマムービー QTVR

爆裂火口
爆裂火口

硫黄岳の最大の特徴は北側に大きくえぐられた爆裂火口で本沢温泉までの高低差600mの断崖絶壁となっている。これを「日本のグランドキャニオン」と称する人がいると聞いて、温泉から見上げた時はそれは大げさすぎるだろぅ。と思ったが、上から見下ろすとなるほどの迫力がある。

雨量計跡
雨量計跡

西側の小さな雨量計跡の影でお茶を煎れ、担ぎ上げた桃を剥いて一服する。このとき09:14分、赤岳まで2時間の距離で脚に余裕もあったが、起床が2時間遅かった。今日は下山なのでさっくり諦めて硫黄岳頂上と爆裂火口をゆっくりと見物する。

山頂で咲いていたリンドウ
山頂で咲いていたトウヤクリンドウ

山頂の草むらの中でトウヤクリンドウが莟を膨らませて秋の到来を告げている。

東側に大きく張り出した崩壊跡
東側に大きく張り出した崩壊跡
火口
火口から夏沢峠を臨む

硫黄岳の三角点は、東側に大きく張り出した崩壊跡付近にあるようだが、そちらは磐に亀裂が走り、陥没箇所もみられ、いつ崩れてもおかしくない様相を示している。いかにも危険そうだ。

道標
道標

硫黄岳を後にして夏沢峠まで戻ると10人ぐらいの高校生グループと引率の先生が休憩していた。今日は天狗岳を廻ってきて、昨日、硫黄岳に登ったらしい。昨日の硫黄岳は視界が悪く残念だったと悔やんでいた。彼らはオーレン小屋の方に降りて行った。

野営所まで引き返し、簡単な昼食を済ませて撤収。単調な林道をだらだらと2.5時間かけて降りる。

アンズタケ
アンズタケ

途中でアンズタケを見かけて「天然なめこかねえ?」とか談義をする。半跏な知識で茸には手を出さない方がいい。命が危ない。

駐車場に15:30分に到着。M氏の車で帰投。しかしこの後、子仏トンネルの中で故障したバスが立往生して発生した大渋滞に巻き込まれる。帰宅時間が遅れてM氏の奥様が酷くご立腹かもしれないという。まったく申し訳ない。。。