棒棒鶏(蒸し鶏)
鶏胸肉に低温で柔らかく火を通して、しっとりと仕上げてみました。
鶏肉のタンパク質は60度〜で硬化を始めますが、あまり高温になると繊維が縮んで水分を吐き出し、パサついてしまいます。特に胸肉はぱさつきやすい。
これを避ける為に、低温の油で煮るコンフュや蒸気で蒸し上げる方法があります。しかしコンフュってのは油の管理がけっこう面倒ですし、スチームは専用の装置でもないかぎり温度管理が非常に難しい。そこで低温の水で煮たりするんですが、それだと水の中に鶏の風味が溶け出してしまいます。
どうもそれが納得いかなかったので、鶏が水と接触しないようにビニール袋に入れてままお湯につけることで低温調理棒棒鶏を作ってみました。
低温だと気になるO157等の食中毒系細菌ですが、高温短時間殺菌(75℃、15秒)でほとんど不活化できることが知られています。尤も細菌の作り出す毒素や萌芽には100℃くらいの加熱では分解、不活化できないものもあるので安心はできません。その辺は経験と知識と勘で乗り越えてくださいね。
材料
- 鶏胸肉 2枚
- 塩
- 胡椒
- 日本酒
棒棒鶏(蒸し鶏)の作り方
- 鶏胸肉は良く洗ってから、皮と油を取り除きます。
- ペーパータオルで水分を拭き取って、塩と胡椒を刷り込む。
- 酒を塗って、室温で1時間程味を染み込ませて温度を上げておきます。
- 鍋に80度のお湯を湧かします。
- 鶏肉をビニール袋に入れ、水を張ったボールに漬けて空気を抜いてから口を縛ります。
- お湯の中にビニールごと肉を入れて30分ほどで様子を見ます。
- お湯の温度が65度以下に下がるようでしたら再加熱し70度以上にします。
- 鶏肉は指で押した感じで火の通り具合がわかります。肉の厚さや状態によって火の通る時間が違ってきますので、ベストの状態を掴むまでは試行錯誤しましょう。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません